『日経ビジネスONLINE』山根一眞連載「ポスト3・11 日本の力」東日本大震災の「現実」を風化させないために被災地取材写真<高画質大サイズ判>の公開を開始!"The Great East Japan Earthquake"  Image Gallery By Kazuma Yamane

 

東日本大震災の現実を風化させないために
被災地取材写真<高画質大サイズ判>無償公開 003
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東日本大震災 山根一眞取材写真 2012年8月6日公開 宮城県石巻市北上町十三浜月浜  


     

撮影日時:2011年4月3日
撮影場所:宮城県石巻市北上町十三浜月浜
撮影者 :山根一眞 Kazuma Yamane

写真説明:
 土地勘がない場所ゆえ、カーナビを頼りに三陸海岸を北上を続けた。カーナビ画面にはあちこちに「災害のため通行止」といった表示が出るが、それも正確ではなく、進めるはずの道が崩落のため通行できずしばらく戻り迂回することもしばしばだった。
 やっと北上川の河口から十三浜に入ったが、じきに目に入ってきたのがここ、月浜だった。断崖が続くこの界隈ではそう多くない平地が内陸部に続くため約83世帯が住んでいたが、もはやその面影はなく荒涼とした津波被害の跡が広がっていた。
2つ3つ見える小さな建築物は、被災後に応急で設営された仮設トイレやプレハブだ。
 その平地を見下ろす北側の山の斜面に建つのが深明山長観寺(曹洞宗、住所は北上町十三浜東田)。被災地を歩いて思うことだが、神社や仏閣の多くは津波が及ばない高台に建てられていることが多い。津波のリスクが小さい場所を選んできた知恵ゆえだろう。
 津波の襲来をまぬがれた長観寺は避難所となっていて、日本登山医学会の医師が医療支援で通っていた。この写真は、その支援活動の取材で訪ねた長観寺の入口から撮影した数枚をパノラマ合成したもの。
 ここで多くの人が命を奪われたが、正面に見える小高い丘を見ると、倒れた樹木の位置から津波がどれほどの高さにまで及んだかが伺える。石巻市の中心を出てから、このような光景が繰り返し続き、その被災範囲の大きさには信じられない思いだった。

 宮城県石巻市北上町(被災時人口3720人、約1020世帯)の被害:死者185名、行方不明者80名、家屋の全壊・全流失633棟、半壊と一部損壊が463棟。(2011年3月末現在、宮城県漁業協同組合北上町十三浜支所による)

この写真についての問合わせ先:山根事務所